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『ヨーロッパのカフェ文化』とまったり屋

『ヨーロッパのカフェ文化』という本を読んだ。
主に19世紀から20世紀初頭にかけてに賑わったヨーロッパ各地の街とカフェを紹介している。

当時の人々も、現代の人々も、基本的なカフェの使い方は変わらない。
コーヒーを片手に思索に耽ったり、語り合ったり、読書や執筆活動の場として書斎のように利用したりしている。

カフェがお酒を出す店よりも知的で文化的な活動拠点となったのは、コーヒーが精神を覚醒させる作用がある飲み物だからだろう。

フランスの歴史家ジュール・ミシュレはコーヒーについてこのように語っている。
「コーヒー、この冷静な飲み物は、思考に力強く働きかけ、強い酒とは反対に精神の明晰さと的確さを高めてくれる。コーヒーは、雲のようにぼんやりとした想像力が持つぐらぐら揺れて重苦しい詩情を追い払い、真実の火花と閃光をひらめかせてくれるのだ」

私自身、カフェもコーヒーも大好きなので昔の人に共感しながら楽しく読みました。
この時代にタイムスリップしてもカフェに行けば楽しく過ごせそう。
むしろ昔のカフェうらやましい!と思うこともいくつかありました。
例えばハンガリーのブタペストでは、年中無休24時間営業のカフェがあって、コーヒー一杯で何時間ねばってもとやかく言われず、店内には各国の新聞や雑誌があり、お店が紙とペンとインクを貸してくれていたそうです。有名作家じゃなくても、文筆活動をしよう、芸術家になりたい、みたいな人に優しい街だったのかな。文化を育てるみないな考え方があったとか。

それから、当時のカフェは、同好の士が集まってグループができたり、議論が起きたり、人間関係が発生していました。これも、いまのカフェではちょっと考えられないですよね。私がいくカフェがドトールスターバックスのようなチェーン店だから特にそう感じるのかもですね。

考えてみると、当時のカフェのリアルな人間関係を作る吸引力は、現代ではネット、SNSが担っているんじゃないかなと思います。

…と思っていたところ、例えばイセザキ町のまったり屋さんなんかは、何かの文化の発信源になる可能性があるのかもしれないと思いつきました(店主さんはそんなめんどくさいことは嫌がりそうですけど笑)。


画像は、最近まったり屋さんの店先から拝借したマンガです。