クラウドシティから早々に退散した話。後半
■クラウドシティで起こった事件
クラウドシティはmixiの岡田斗司夫版のようなものです。基本的にはファンクラブなのですが、民主的な市民国家という体で運営されています。
私がクラウドシティに入会した2013年10月、サーバーが落ちてログインできないことが続いていました。そして、そのクラウドシティ不具合についての岡田さんの謝罪文の中で、とある会員さんが以前行ったクラウドシティの改造がサーバー負荷の原因であるかのように名指しされていました。しかし不具合の原因がこの会員さんにあることは完全な誤解であり、当該会員さんから岡田さんに「謝罪文から名前を削除してほしい」と抗議されている、ということが起きていました。
岡田さんはその訴えに対して「〇〇さんは市長で公人だったのだから名前を出されて当然」「パブリック宣言(日記を外部に引用OK)しているのだから名前を出されて当然」などとよくわからない屁理屈を述べて聞き入れませんでした。いまさっき、その謝罪文を見に行ったら今も会員さんの名前は削除されていません。
私は名指しされた会員さんは当然のことを要求していると思いました。
■市民国家ではなく独裁国家
前述のようにクラウドシティは民主的な市民国家という体をとっていますが、それは北朝鮮が朝鮮「民主主義」人民共和国だと言い張ってるようなものです。
でも独裁国家だからってそれが悪いわけではありませんよね。
岡田さん自身、独裁社会の魅力についてこう述べています。
「良い独裁国家は100点になりうるが、悪く触れるとマイナスになる。民主体制は、どんなによく運営されても60点。ただし、悪く運営されても30点ぐらいで踏みとどまれる」(ニコ生「世界征服入門」より)
ですので、「クラウドシティは良い独裁国家です!」というアピールの方が面白いのではないかと思うのですが、そこまではぶっちゃけられないようです。
邪推ですが、民主主義を装うことで、岡田さんは自らの面倒なことを「市民自治」の名の下に会員に丸投げ出来るからそうしているのではないでしょうか。現に上記の事件でも10月市長(各月ごとに、その誕生月の会員の中から「市長」が選出される制度がある)に「仲裁を依頼」と丸投げしています。ちなみにその市長は、その仲裁をもう一人のサブ市長的な人に丸投げし、このサブ市長的な人が名指しされている会員さんの要望を受け入れたら、いきなり岡田さんが「オレは聞いてない!」と休暇を返上して登場し、独裁っぷりが露呈することがありました。市議会に任せるんじゃなかったのかwしばらくクラウドシティにアクセスしないんじゃなかったのかw
というわけで、強いカリスマとイエスマンで構成された世界が好きな人には楽しめると思います。
私はそういうのは趣味じゃないので、こうして早々と抜けてきたわけです。
(「私はイエスマンじゃない!」という会員の方は下の方までお読みください)
また、独裁国家が抱えるリスクについて岡田さんもこのように仰っています。
「独裁制は独裁者の能力や考え方で運命が左右されるのでリスクが高すぎる」(ニコ生「世界征服入門」より)
何も問題がないときは良いのでしょうが、ひとたび不利な状況に立たされてしまった場合、このような独裁国家はかなりヤバいです。現に名指しされた会員さんは、ただ謝罪文から自分の名前を削除してほしいと訴えているだけなのに心無い言葉を投げつけられ、凄まじく苦労されています。そして、その要望はいまだに聞き入れられていません。しかも岡田さんの誤解による濡れ衣です。
※現在は削除済み
■常に良心を問われる場
やでしょ、そんなとこw
岡田さんに抗議している会員さんを庇えば「○○さんに優しい言葉をかけて自分たちは満足しているだろうが、そのおかげで〇〇さんは元気づいて僕(岡田さん)を攻撃しているのだから、『優しい人たち』は加害者意識を持って欲しい」などと言われる始末だし、
強者(岡田さん)につくのは悪魔に魂を売るようだし(天然で岡田さんの方が正しいと思ってる会員さんもたくさんいるのですが)、
沈黙を保ったり、中立を装い俯瞰的に状況を解説することなどもできますが、あれだけの無理解と理不尽に一人で立ち向かっている人がいるところでそれは心苦しすぎる。
クラウドシティ内では多くの会員さんは沈黙しています。けれども「沈黙していることが日和見のようでしんどい」と仰られている人も見かけました。
■理屈民族の盲点
今回の出来事を通して、理屈民族の欠点として論理的で在ろうとするあまりに瑣末なことに引っ張られ、すぐに本来の議題を見失うというものがあるように思いました。岡田さんはご本人も仰るとおり「言葉の魔術師」なので、論点ずらしもなかなかうまく、それに誘導されてしまう人も多いようでした。
■市民自治→自治会の役員
クラウドシティでは市民自治をうたい、会員が持ち回りで「筆頭」や「市長」という仕事を行うのですが、もちろん本当の意味での自治ではなく、岡田さんの気に入る範囲での自治、しかも何かあったら矢面に立たされたり責められたりするリスクまであります。過去に遡って「あなたが市長だったときに行ったあれが悪かった」と言われたりもします。私には善意でボランティアを行うほど損をしているように見え、いろんな意味で自治会の役員(あるいはPTA役員)みたいなものに思われました。
■なぜに「いい人戦略」をクラウドシティで使わない?
私がクラウドシティ内にいたほんの短期間のことですが、なぜかクラウドシティ内の岡田さんは、「いい人戦略」「おとしどころ」「最後まで相手を追い詰めない」などの素晴らしい岡田メソッドを使うことをせず、それが非常に不思議でした。
不思議ながらも無理して推測してみると「クラウドシティは既に自分を高く評価している人が集まっているので、これ以上コストをかけて評価を上げる必要はない」ということなのでしょうか。
それともそういった自覚的なものではなく、マウスが特定の場所を与えられると決まった行動をしてしまうように、人間には、どんな人格者でもそういう場(自分を取り囲むファンクラブ)があるとつい横暴な振る舞いをしてしまうという動物的な習性でもあるのでしょうか。
■素晴らしい人たちもいた
これは声を大にして言っておかねばなりませんね。
頭が良く思慮深い、素晴らしい会員さんはたくさんいました。岡田さんに堂々と主張しものを言う人たちも少数ながらおられました。ただ、そういう人ほど排除されていくように見えました。
名指しされてしまった会員さんも、無理解な中傷の中、よくご自身を見失わず論理的に主張をされていると思います。
■排除されることが岡田メソッドの免許皆伝
見物だったのは、屁理屈を言って会員さんの要望を聞き入れない岡田さんに対して、まさに岡田メソッドを使って岡田さんの今後の行動を予測し、鮮やかに論破していた人がいたことです。あれはまさに世代交代の瞬間を見た、という感じで「いやー良いものみたなあ」と思いました。
岡田さんは、その会員さんを不快だとブロックし、私はその様子を見て「おおっ、岡田さんにブロックされ、クラウドシティから排除されることが、結果的に岡田メソッドの免許皆伝になっているのか!」と解釈しました。
…ただ、配下から自分より優秀な人が現れるなんて誰だって面白くないですから、岡田さんのこの行動は仕方のないことでしょうね。
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いま「ねえちょっと聞いてよー」という元気いっぱいの状態なので長々と書きましたが、私が退会した理由は一言でいうと「わざわざお金払って心労を抱える趣味はない」ということです。
一万円は惜しいといえば惜しいですが、面白い世界を垣間見れたし、こうやってネタにできたしということでまあよしとするか、と考えています。
(ちなみに、クラウドシティ内の掲示板で「"途中退会したいのですが会費の残りは返してもらえますか?"→沈黙→"やはり答えは頂けないのですね"」というやりとりを目撃しました)
■参考リンク
私のクラウドシティ体験記(身近な一歩が社会を変える♪より)
さよならオタキングex 私がオタキングexを辞めた理由 その1