『オリーブの罠』 オリーブに出ていた人たちはオリーブを愛していなかった!

 

オリーブの罠 (講談社現代新書)

オリーブの罠 (講談社現代新書)

 

 雑誌「オリーブ」でも連載を持っていた酒井順子先生の本。酒井さんによると、オリーブは、当初は同じマガジンハウス(当時は平凡出版)の雑誌である「ポパイ」の女の子版みたいな感じで、サーフィンとかアメリカ西海岸文化を押し出していて、対象も女子大生だったんだって。ところがその路線だとどうも売れ行きが悪いということで、リセエンヌ推し、女子高生対象、文化系という、その後よく知られるようになるオリーブの個性が生まれてくることになる。

ただ、そのリセエンヌ推しロマンティック路線が始まったオリーブでも、平行して、酒井さんの言うところの「付属校カルチャー」というのも推していて、東京の付属校に通うセレブ高校生をさかんに誌面に登場させていた。…そうそう、これ覚えてる!私も1988、89年の約2年、熱心なオリーブ読者だったのですが、よくこういう東京の高校生が出てたわー。それでこの『オリーブの罠』にオリーブ誌面に登場したセレブ高校生のインタビューが載ってるんだけど、オリーブに関心もないしむしろ「地方から出てきたファッション業界とかの関係者が読みそう」とバカにしていたという…。今思えば確かに彼女たちは、オリーブで提案されてたいろいろ工夫をこらしたおしゃれとは真逆の服装だったからな!ポロシャツにミニスカートみたいな。