コーヒー単価が下がるほど客質が悪くなる秘密

ここのところずっと疑問に感じていた「安い店ほど客質が悪くなる問題」。
自分なりに納得のいく答えを思いついたのでここにメモします。
まだ荒削りな考えなので、説明が下手ですが、とりあえず書いてみて、それで、これから少しずつ洗練させてわかりやすくしていかれたらと思います。



例えばコーヒーが飲めるお店。
マクドナルドには、傍若無人な暴れん坊客がよくいる一方で、スターバックスになるとマナーに気を使った大人しい客が多くなる。

モノを買う店でも、安売り店に行くほど、ほんの数円の差にピリピリするような殺伐とした客が多くなり、しゃれた高級店になると、もしろ客が店員に気を使ったりする。

「金持ちケンカせず」という言葉で説明がつきそうだが、どうも納得がいかない。
そんなことをつらつらと考えていたら、こんなことが思い浮かんだ。


「高い店ほど評価主義経済度が高くなり、安い店ほど貨幣経済度が高くなる」


もうちょっと言い方を変えてみます。

「高い店は貨幣の交換だけでなく評価の交換も行われる。安い店は貨幣の交換だけしか行われないので、お客として自分がどう「評価」されるかに構わなくなる」

例えば高級レストランや高級ブティックだと、客自身も、店側や他の客に良い評価を受けたくなる。この店にふさわしい客だと評価されたいから、それなりの振る舞いをする(これをここでは「評価の交換」と呼んでます)。

高級レストランや高級ブティックの高級さにはもう十分お金を支払っているんだから、「こっちは客なんだ」「支払ったぶん、もとをとってやる!」と多くの客がなってもいいはずなのに、それどころかお店側に気を使う、わかりやすくするために敢えてイヤな言葉を使うと「媚びる」人まで出てくる。
お客はお店に気に入られようとする。既にお金を支払っているにもかかわらず。
(積極的に媚びるまでいかずとも、ただ、マナーを良くしようとすることも消極的に気に入られたいことに入ると考えています)

一方、マクドナルドや吉野家、100円ショップなんかだと、モノと貨幣の交換だけで、評価の入る余地がない。「値段で勝負してる=お金が基準なわけで、お金を出した人が偉くなる」(←この部分は@imaedaさんからリプライ頂いた言葉をお借りしました)
安い店なのに「こっちはお客だ、金払ってるんだ!」という態度の人が多くなる傾向は、これで説明できるなと思いました。安い店は、評価の交換がなくて貨幣の交換だけだから、支払う金額は少ないにもかかわらず、やたらと「こっちは金払ってるんだ」という態度になる。


客質の良し悪し問題をこれで全て説明することはできませんが、わりとカバーしているんじゃないかなと思います。
あと、私ここで「価格が高いか安いか」とすごく単純化してしまったのですが、単純に値段が高いだけでなく、おしゃれとか、何か人から有難がられるコンセプトがしっかり確立しているお店(あーもっとうまいこと説明できないものか)か、そういう要素もありますね。