『自分を支える心の技法: 怒りをコントロールする9つのレッスン (ちくま文庫)』
自分を支える心の技法: 怒りをコントロールする9つのレッスン (ちくま文庫)
- 作者: 名越康文
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2015/08/06
- メディア: 文庫
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すごく良い本だったんだけど、返却の期限が迫っていたので駆け足で読んでしまった。ちともったいなかった。
激しい怒りというのは、実は最も身近な人や親密な人、本来は大事にしなければいけない人にほどぶつけられる。親、恋人、配偶者、親友なんかもそうかな。名越先生によると、これは赤ん坊の頃の「怒り泣き叫ぶことで、親を動かして自分の欲求を満たす」という生き方に依るのではないかと。これは卓見ですよね。確かに思い当たる!
そういう怒りって、なんとなく根底に甘えの気分を含んでるんだよね。わかるわかる。でもそれは決して野放しにしていていいものではないんだよね。ある程度、自覚してコントロールしなければ、一番大切な人との関係を破壊することになりかねない。そこまでいかなくとも、深く傷つけてしまうかもしれない。幸い、自覚することでなくなる怒りだってたくさんあるから、これは頭に留めておいた方がいい。私もぜひそうしようと思う。
後もう一つ。瞑想のススメがあったね。私もいま瞑想しているから、こういう瞑想ネタは読んでおきたいところ。で、すごく共感したのが「瞑想はリラックスするものと誤解されがちだけど、実はアスリートが試合に望むような精神状態に近い。眠くなるような瞑想は瞑想ではない」というもの。これほんっとわかるわー!よくぞ言ってくださいました。で、瞑想は1日五分程度でもいいから毎日続けることが大切(この辺りも運動みたいだね)。瞑想をしたからといって瞑想しない人を見下すようだったら、それはまだ瞑想の成果が出てない、というか悪い方に出ている。まだそのレベルの良し悪しというか価値観にとらわれている。